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■ Blizzard…

2018-02-24カテゴリ:

 1月某日の朝10時、新潟県十日町にある実家に着いた。
前夜には新潟に入っていたが気象予報の通り、猛烈な吹雪で非常に寒い。

 この日、Blizzard...『ブリザード』と言って、
寒気と吹雪が伴って吹いて、数メートル先の視界も見えない暴風雪状態だ。

 中学生の頃、そのローマ字をモチーフにしたスキー板が大人気となった。
親にせがんで買ってもらった、そのスキー板で父の背中を追って雪山を
滑ったものの、派手に一回転して頬を切った事を思い出した...

 そして今、足元も覚束なくなった父親を何とか車に乗せている。
都内に住む実姉の希望で、新潟にいる父親を近くの施設に今日から
春までの間、入所させる事になっていた。15時迄に着かねばならない。

 数日前より今日の天気予報を気にしていたから、肌着と洋服を重ねに重ねて
6枚着込んでの到着。更にダウンジャケットだからプクプクの着膨れ状態だ。

 関越自動車道の湯沢インターに入るまでの下道、古い県道の峠越えが怖い。
視界の悪い状態でスリップすると、命の危険すら感じる運転...

 高速道路にさえ入れたら、運転のコンディションは良くなる。
そして、三国峠を貫いた関越トンネルに入ればブリザードから逃れられる。

 それにしても、関越トンネルを抜けて関東地方に入った瞬間、驚いた。
視界が一転して、日差しが眩しい位に見えた。
太陽が高々と上がっていて、光線が見事に山々と地上を照らしている。

 
 段々と車の中の温度も上がり、いつの間にか、汗が流れてきた。
北風と太陽よろしく、インターに車を停めて思わずジャケットを脱ぎ捨てた。

 三国峠の北側は強烈なブリザードで、南側は太陽が燦々と照っている。
わずか数分で別世界に切り替る様に、呆気に取られてしまった...
案外、別次元というものも、我々の近くに存在しているかも知れない。

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