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キャプテン

2018-11-10カテゴリ:

 
膵臓がん、だったと聞いた。
また、失くしてしまった。
田舎の同級生だった友達を。
 
 彼とは小学4年生の時、町内会の少年野球クラブで一緒になった。
6年生の時、彼はキャプテンで正捕手になった。
 
中学に入り共に野球部員となり、彼は2年生から正捕手になる。
私はベンチ入りすらも果たせず...ここで、道を別けてしまう事になる。
彼は文武両道の高校に入り、そこでも正捕手となり甲子園を目指した。
 
 小学生の頃から身体は丈夫で、がっちりとしたいい体格をしていた。
学業も優秀で心根は優しく、友達をいじめる真似もしない、いい男だった。
仲間のエラーで負けた試合でも、責める言動もなかった覚えがある。
 
当時の私は漫画みたいなダボダボのユニホーム姿で練習していた。
彼の主導で円陣を組み 『 行くぜ!』 『 オッー!』 なーんて
グランドで奇声を上げて、叫んでいた記憶が鮮明に甦る。
 
映画フィールド・オブ・ドリームスの 一場面のように、
夢の中でも、彼ともう一度キャッチボールが出来るものなのだろうか...
 
キャプテンでありチームの主力であり続けた彼が他界した一方で、
自分が生きているのか、生かされているという不思議。
今年の暮れになるが、40年振りに彼の本拠に行き、焼香する事を決めた。
 
 人の寿命について、定命というものがあるものなのか否か、
改めて考えさせられてしまう、今日この頃。
 
        この場をお借りして、心より彼のご冥福をお祈りしたい。
 

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