営業マンや商人は基本、お客様だけに頭を下げて演じればいい。
対して俳優は、色々な役回りを演じ切らねばならない、という話がある。
　
　今は亡き、俳優の高倉　健が演じた名シーンのひとつ。
網走刑務所から出所した健さんが町の中華屋さんに入り、赤いラベルの
瓶ビール１本を頼む。　コップに満たされたビールを暫し見つめる。。
　
　その後、震えるような手でコップを取り、喉を鳴らしながら一気に
ビールを流し込むシーンが、ビール党の間では語り継がれているようだ。
　
　しかしながら、健さん自体はお酒を飲めない男　だったらしい。。
飲めない酒を情感持って飲む姿、演じ切った迫真の姿、
それが名優と謳われた所以なのかも知れない。