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■ 損切りと厄払い

2017-05-11カテゴリ:

 株の世界で、損切りという言葉がある。
不動産の世界でも、損切りという言葉を時々使うものだ。

 購入した株や不動産が値を下げるも、損出を出してでも売却を決断する。
次の展開を睨みながら、やむを得ず損切りして、将来へ目を向ける。

 不動産の売買だけではなくて、賃貸取引においても、その損切りのような
ものが必要な場面がある。

 貸主及び借主間において、ある取引がまとまりそうな状況下において
何らかの費用捻出が必要となるケースが時々ある。

 どちらか一方が、契約締結出来るのであれば、その費用は出しますよと、
一時的な損出をしてでも目的達成のため、遂行してくれるケースが多い。

 ところが、どちらからもその損出、損切りが出来ないとなると、まとまる話が
急転直下、頓挫したり紛争にまで発展するケースもあるから恐ろしい。

 費用捻出の目的や部位などにより、負担してくれる可能性の高い方に
打診するものだが、通常は売主、貸主側が多いものと思われる。

 貸主にとっては一時的な損出となるが、それにより契約となれば、
継続して賃料が入ってきて、十分に回収出来る可能性が高い。 

 しかし最近、損切りはおろか、厄払いと言いながら、取引上の必要経費を
打診する前に支払ってくれたオーナーがいらした。

 厄は除けるだけではなくて、自ら納得した損料で厄払いをするつもりで
先に支払うものの考え方がある事を聞いて、驚いてしまった。

 得か損かだけを考えているうちは、○○ になる事は少々難しい
かもしれないよ、と笑顔で説明してくれた姿に感銘を受けた。

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